東予地方に多く見られる太鼓台は、秋の実りに感謝する祭りの主役だ。きらびやかに彩る飾り幕など刺しゅうを手掛けて約35年になる愛媛県四国中央市川之江町の縫い師、高橋直孝さん(55)は、県認定の「えひめ伝統工芸士」としてはこの分野でただ一人。技術伝承を見据え工芸品としての存在感を示そうと、新たな挑戦も模索する。